「ありがとう」が言える子に育てるには?親が気をつけること



「ありがとう」の伝え方を見せましょう
子どもは親の言動を見ています。日常生活の中で、親がどのような場面でどのように「ありがとう」を言っているのか、そのニュアンスや表情を敏感に感じ取り、子どもの記憶に定着していきます。ですから、まずは日常生活の中で「ありがとう」という言葉を自然に使えるように教えてあげること。
「ありがとう」と言われる心地よさを体験させる
人から「ありがとう」と言われるのは心地よいものです。子どもにも同じ気持ちを味わわせてあげましょう。子どもが何かをしてくれたとき、それがたとえ小さなことであっても、「ありがとう」と言葉で伝えるとよいでしょう。
また、簡単な家事を手伝ってくれたり、友達におもちゃを貸してあげたりしたときなど、子どもが「ありがとう」と言える機会を作ってあげるのもよいでしょう。
「ありがとう」と言われたらどんなに嬉しいかを表現しましょう。
子どもが「ありがとう」と言ったら、「ありがとうって言われると、ママはとっても嬉しいんだよ!」と言葉で喜びを表現しましょう。大好きなお母さんの喜ぶ姿を見て、子どもは何度も「ありがとう」と言いたくなる。そうすることで、思いやりや優しさも育まれる。
無理に「ありがとう」と言う必要はない
親は子どもに「ありがとう」と言うことを強要してはならない。なぜなら、子どもは促されなければ「ありがとう」と言わないようになるからである。たとえ「ありがとう」と言えたとしても、本当に感謝していなければ、「ありがとう」と強制されると反抗的に感じるかもしれないからである。
「ありがとう」は言葉ではなく湧き上がる感情である
「ありがとう」は心から言うからこそ相手に伝わる。いくら言葉で「ありがとう」と言っても、表情が硬かったり、声のトーンが暗かったりすれば、感謝の気持ちは相手に伝わらない。大切なのは、言葉とともに感謝の心を育むこと。
日々の感謝を意識することで、「ありがとう」の気持ちも育まれる。
当たり前になりがちな日常だが、それを失って初めて、子どもたちが朝起きて、朝食を食べ、元気に学校に行くことのありがたさに気づく。
「ありがとう」と言える心を育むためには、何かをしてもらったときだけでなく、日常的に繰り返されることでも「ありがとう」と気づき、口に出すとよい。
例えば、子どもが元気に学校から帰ってきたら、「○○ちゃんが遅くて心配だったけど、元気に帰ってきてくれて安心したよ。ママを安心させてくれてありがとう!」 このように子どもに言ってみてください。
「ありがとう」は言うものではなく、湧き上がってくる感情です。
目の前に「あなた」がいることの喜び、「あなた」の存在そのものに感謝する気持ちを「ありがとう」という5つの言葉で伝えることで、子どもの心は満たされ、同じように人に感謝できるようになります。
「ありがとう」は口に出して言うものではなく、湧き上がる気持ちを言葉にする。親がそんな気持ちで日々接していれば、子どもは自然と「ありがとう」と言える子に育つでしょう。